WEBについてのいろいろ

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どうなる日本の未来のデザイン

リオ・オリンピックが終わりましたね。次はいよいよ日本で開催かー。

 

これすげー。

 

でも全然エンブレムって重要じゃないのかな。なんか普通に日の丸っぽいロゴかっこいい。

 

 

以前話題となっていたオリンピックエンブレムが白紙撤回となり、新エンブレムが決定しましたよね。

tokyo2020.jp

 

過去決定され白紙撤回されたエンブレムについて、著作権の問題などは色々とナイーブではありますが、今までなかったくらいにデザインというものに対しての注目度が高まっていたな〜と思います。

 

繊細な事項ですし、なんならとっても今更ですが、取り上げたいと思います。

(とかいって、昔書いた記事を掘り出しただけです) 

 

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TOPICS『エンブレム問題から見る、デザインの在り方について』

▼デザインに対する賛否両論について

▼そもそもデザインとは何か

▼世間一般からの反響が大きすぎる件

▼再注目される白紙となったエンブレムの“展開力”

▼「良いデザイン」は誰がどんな基準で決めるのか

▼まとめ:今後のデザインへの希望

 

デザインに対する賛否両論

さて、白紙となったエンブレム、少し前でこそ批判の方が多く目立っていましたが いざ白紙となると、擁護以外の賞賛の声が上がるものですね。 トートバックやその他の件とはあくまで、別問題です。
ちなみに、個人的にエンブレムの問題について分かりやすかったまとめはコチラ。

五輪エンブレムを盗作って言うのはアニメキャラの顔が見分けられないオカンと同じ


とはいえあがる声はすべて賛否両論。

誰でもできるグラフィックデザインの領域だからこそ、 一流のプロではない人も割り込む余地のある見解ができますよね。
こうしてデザインが注目されることによって、デザインが身近になり、 質が悪くなってしまうのではないかと不安になることも・・・あったりなかったり・・・。 

 

 

そもそもデザインとは何か

よくわかる、なぜ「五輪とリエージュのロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?

さて、こちらの記事は今SNSでもとっても話題になっていますが、 何かと言いますと非デザイナー向けに書かれた解説記事。

こちらに書かれた9分割の考え方においては、私も学校でちらりと習った気がします。

 

そもそも盗作かどうかに関して、主にデザイナーたちが盗作ではないという意見が目立つのには、 上記記事をご覧の通り、このような思考のプロセスがデザイナーとしては目に見えて分かるから。

 

ただし非デザイナーにとってはそんなことまるで関係なくて、 似てるか似てないかだったら似てる「ように見える」し、パクリかパクリじゃないかだったらパクってる「ように見える」。

 


じゃあそもそもデザインとは何なのか?Google先生に聞いてみました。 

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【設計。図案。意匠。また、製品の機能や美的造形を考慮した意匠計画。】

 


非デザイナーから見ればさも“見た目”の美しさだけの話になるかもしれませんが、 デザイナーというのはそもそもその「美しさ」に辿り着くにしてもいくつもの設計を行うものです。

配置にしろ、配色にしろ、文章にしろ、企画にしろ、機能にしろ、 例え大規模なプロジェクトで担当が違えど、それはすべて「デザイン」に含まれるのです。

 

 

世間一般からの反響が大きすぎる件

そんな創意工夫以上のこだわりを持って作られた作品に対して、むしろ、だからこそ? 驚くことにそして良くも悪くもたくさんの人からの反応があり、話題になっているんですね。
ちなみにTwitterでの反応は… 【エンブレムに求められるもの #とは】
他の候補エンブレムから、扇形が大絶賛されていたり、 ○時間で仕上げたwというエンブレムが大絶賛されていたり、 芸人がラフであげたエンブレムが大絶賛されていたり、 そして、それに対して佐野氏のエンブレムよりいい!と言ってる人が多く目立ちました。


もちろんどれも素敵ですが、それに対して全部年賀状みたいだとか、どれも日本とか色押しの似たようなものだとか、眺める美術品ではないんだから、なんていう批判だってもちろんありました。
こうしたつぶやきたちから、デザイナーとして凄く参考になるつぶやきがたくさん見られました。 ぜひ、赤字部分に注目してみてくださいね。
たとえばこんなロゴマーク作りのポイント・・・

色々と、「はっ」とさせられちゃうはず。

 

 

「良いデザイン」は誰がどんな基準で決めるのか

でも、設計されたデザインに対して、ぱっと見の好みでデザインを良いとするのには疑問を抱いてしまいますよね。


上記でご紹介した通り、世間一般は賛否両論の声でいっぱいです。

単純にぱっと見で「良い」としてしまうのはとっても納得できるようで、なかなか危険でもあるような。

 


そんな中で、大変興味深いコメントがありました。

引用:佐野さんの件について思うこと

こちらの大野さんという技術者の方のコメントが引用されていましたが、それがとても、ぐっときます。

「みんなで決める」多数決は僕はとても危険だと思います。目先に流されわかりやすいものに流されるのが「多くの民」なわけで、デモで 世の中がひっくりかえらないのもその「多くの民」が変わらないことに原因があるわけでね、「より良いもの」は「みんなで決める」ではなくて、「誰かが先導する」じゃなくては、イノベーションも起こらないわけだから。

 


なるほど、良いの基準は誰かが先導をきって良いものを良いとしないと、、イノベーションは起こらないのかも。

デザイナーとしても、良いものを良いときちんと先導きれる能力を持たなくては。


何より今回は商用が主の目的ではないからなおさらですね。

商用デザインなら、良いと思った人に寄り添うデザインをしないといけないのかもしれませんが 例えばグッドデザイン賞なんかを見ると、多方向から評価されていることが分かりますよね。

 

 

再注目される白紙となったエンブレムの“展開力”

8月28日 東京2020エンブレム 選考過程に関する記者ブリーフィング・質疑応答(全文)

こちらは選考過程に関する記者ブリーフィングの記事です。

今白紙となったために更に再注目されている一因としまして、エンブレム選考の際に注目された「展開力」があります。
実際にこちらの記事の…プレゼン中にうつしだされている商品展開だとか、広告だとか、ほんとにカッコイイです。

 

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画像引用:8月28日 東京2020エンブレム 選考過程に関する記者ブリーフィング・質疑応答(全文)

 

これが街中を支配してたらすっごくカッコイイと思えますね。

Twitterでも話題でしたが、エンブレムは絵画とは違いますし、個の単体で見ることで簡潔してはいけない。

そこから実際に使用される、先の展開まで考えられている。
なるほどこれがデザインな訳です。

 

 

まとめ:今後のデザインへの希望

デザインとは:設計、意匠計画

一般の反響から見る:デザインの考え方

良いデザインとは:みんなで決めるものなのか?

白紙エンブレム:デザインの持つ展開力


以上が今回お伝えしたことでした。

 

 

私なりの意見

今後ますます多くの人がデザインに注目し、 誰もが気軽にデザインに踏み込めるようになるだろう世の中。


特別な技術がなくても誰でもできるグラフィックデザインだからこそであって、 それは凄くおもしろいことだと思いますが、やっぱりプロとかデザイナーを名乗る以上は 基礎を固めてたくさん勉強してたくさん見ている上で良いものを先導きって創り上げるべきですし、 そうであってほしいです。

 

もちろん、市場とかターゲットに寄り添って作る力も必要ですが 全部が全部人目を気にしたデザインじゃ良いものはこれ以上生まれてこないのかもしれませんね。

この件があって、そんな見方もできるんだな〜と、感じました。

 


個人的には、デザインは、もう少し尊厳のある領域であって欲しい。

本当はたくさん考えて、色々な角度から緻密な設計が行われるものですもんね。

そういう経緯に対する敬意(ラップみたい)は、やっぱり持ち続けていたいです。

 

(だって、デザインに対する価値が一般的には低く感じて、そのせいで“友人価格”とか“無償”とか“営業との食い違い”などの問題が生じるんですもんね)

 

私もそんな世界に憧れて、デザイナーを目指したものです。

もっともっと勉強して、考えていかないといけないですね!